Polaris
【一緒のベッドと君の我儘】
泣く
我儘
緩く笑う
な、感じで。
いってらっしゃいませ。
以下、拍手お礼(該当者様反転推奨)
MCさん
いらっしゃいませ!
可愛いと言って頂けてありがとうございますv
二人ともいいぞ!もっとやれ!みたいな(笑)
(別々の日に)忍んで行って、お互いの寝顔見て
お互いにニヤニヤしちゃうとかもアリかな!とvvv
鳴上くんだとタダじゃ済まなそうですが…(笑)
閲覧ありがとうございます!(*´∀`*)ノ
気配がする。
本人は忍び寄っているわけでもないだろうに
その気配は悟ることが酷く難しい。
この後来るであろう事柄に身構えながら、
俺はそれを言葉に出した。
「悠っ…またか…お前っ」
「んーー……」
深夜と言っていい時間。
俺のベッドへと忍び込んで来たのは
誰でもない悠だった。
「ちょ…お前……って、どこ触ってんだーーっ」
「んーー…………」
半分寝惚けて、半分起きて。
そんな様子の悠がまるでじゃれるみたいに
俺と寝具をまさぐってベッドの中へと入って来た。
「陽介…あったかいな…お前」
「ちょ…ば、バカっ…エロい!お前っ」
後ろから抱き締めるように
俺を抱えて寝転がる。
悠の手の動きにもぞもぞと
俺がベッドの中で逃げ回る。
「ん?する?」
「ばっ…し、しない!!」
途端、見計らった様に耳元で囁くお前。
一瞬その声色に流されそうになるけど、
俺はソレをぐっと堪えた。
少し残念そうに溜息を吐いた悠は
ゆっくりとまどろみ始めた。
「お、おい…悠…またここで寝るのか?」
「んー…」
二人で暮らし始めてから、ちょくちょく
悠は俺のベッドに忍び込んできて一緒に寝るようになった。
寝室を一緒にすることはしないのに、
なんで忍び込んでくるのか不思議だったけれど。
俺はなんとなくそれを受け入れた。
お前からの珍しい我儘だったから。
頼られてるみたいで、
それがすげー嬉しい。
俺は少しだけ顔の向きを変えると
悠の様子を覗き込んだ。
「悠?」
「ん?…んー…」
倖せそうな顔して…。
今までの経験から、多分このままなら
そのまま眠りについてしまうだろう。
その緩い様子に俺は、先日から考えている
事柄を聞いて見る事にした。
なんとかさりげなさを装って。
「なあなあ…そんなにココがいいならさ…」
「ん?」
「そ、そろそろ……その…買わね?ベッド……」
つまりはその…寝室を一緒にしませんか?ってこと。
俺からの提案に悠の寝息がぴたりと止まった。
あれ?今日は確か機嫌良かったはず…
い、いけるかなー…とか思ったんだけど…ダメかな?
そもそも、この部屋に越してくる際にも
少しだけ揉めた。
ぶっちゃけ、俺は一緒の部屋がいいって言ってんのに、
悠は頑として譲らなかった。
なんだよ…何が嫌なんだよ。
俺がそんな風にグルグルと考え込んでいると、
悠はソレを知ってか、知らずか
いつもよりはっきりとソレを言葉にした。
「陽介と俺じゃ、キングサイズじゃないと無理。部屋に入らない」
「だー!いいじゃん、フツーのでも!せ、せめーし!な?」
思わず体の向きを返して
向かい合った状態で食い下がる。
そろそろいいだろ?って気になってる。
そんなに抵抗されると悠の中で俺に対して
どこか許してくれてない箇所があるみたいで
チリチリと胸が騒ぐ。
そんな俺の気持ちとは裏腹に、
悠は眉根を寄せると言って来た。
「いやだ」
「は?!な、なんでだよー!」
思わず張り上げる声。
やっぱり何か許してくれない所があるのか?
悠からの言葉に俺が半分泣きそうになると、
ソレを察したのか、悠はバツが悪そうに
目を逸らしてぼそりと呟いた。
「陽介…お前、俺を泣かせたいのか?」
「は?????」
予想もしない言葉に俺が固まる。
泣く?悠が?
俺と一緒のベッドにすると??
そ、そんなに俺と一緒が嫌なのか???
そんな…そんなの…それこそ……
それこそ……
「お、俺が泣くかも……っ」
「よ、陽介……違う…だから…そうじゃなくて…っ」
逆に泣きそうになった俺を宥めようと、
悠はお互いの額を合わせて
目も合わせると、一つ一つ考えながら言った。
「………お前がいない時、独りで寝るのが嫌だ」
「は?え?えっと…」
「独りで、でかいベッドに寝て、
お前がいないことを思い知らされるのが嫌だ」
「ゆ…悠………」
「あるはずの無い、お前の体温とか探しそうで怖い…」
「悠……」
「無いことが判って、独りで泣きそうで怖い…」
「……………」
すみません。
そこまで考えてませんでした。
そうだった…意外と、とゆーか、
悠は、かなりの寂しがり屋だったということを忘れてた。
淡い後悔に俺が揺られていると、
悠は小首を傾げて続けて言った。
「もう一回言うけど……陽介…お前、俺を泣かせたいのか?」
「ちげー!そうじゃなくて…ってか、泣くのか?お前が?」
「泣くよ?陽介がいないと寂しくて…」
「ば、バカ…ったく……」
「でも………陽介がどうしても一緒がいいなら、俺いいよ?」
大丈夫だから……そう言って緩く笑う。
俺はその笑顔がとても好きだから、
お前からの珍しい我儘を許してしまおうと思う。
「い、いいよ…別に…このままで」
「そうか?俺、大丈夫だよ?………多分だけど…」
「い、いいからっ!」
お前からの珍しい我儘が
俺と直結してんなら文句はない。
とゆーか、逆にけっこう嬉しいくらい。
にやけてしまう顔をなんとか誤魔化して、
俺が布団へと潜り込もうとすると
悠がやんわりと俺に触れてきた。
「じゃあ………しようか?」
「ばっ…おまっ…しねーっつってんだろー!」
真っ赤になりながら叫ぶ俺。
それを見て緩く笑うお前。
一番心地いい場所に、俺は居る。
お前に一番近い場所に、俺は居る。
それがすげー嬉しい。
やっぱ、ベッド見に行こうかな?
それとも、今度は俺がお前のベッドに忍び込もうか?
なんてお前とじゃれ合いながら考えた。
お前が俺が居なくて寂しいなんて
きちんと言葉にしてくれるのは、俺に何か色々な
ことを許してくれてるってそう感じられる。
それがやっぱり、すげー嬉しい。
「ちょ、ちょっとだけだからな?」
「ん……」
俺からの許可に嬉しそうに笑うお前。
猫みたいな仕草に頭の中が
真っ白になって体の芯が熱くなるのを感じた。
「今度はさ…俺が行こうか?お前のベッドに……」
そう言って、俺がお前の頬に触れると
お前はそれを見て緩く笑ってくれた。
Fin
行ったり来たりしたらいい!!
二人で順番に通い合ったらいい!!
( ゜∀゜)=◯)`ν`)・;'.、
同棲中はどうやら別々の部屋がいいらしいですよー
派手にやり合っても、独りになると冷静になるそうです(苦笑)
って、言われた(笑)
楽しんで頂けたら倖い。