Polaris
『ペルソナ4』の鳴上悠×花村陽介(主花)で文字書き。
※BL要素を含んでおりますので閲覧の際にはカテゴリーに在ります【閲覧上の注意事項】をお読みになってからの閲覧をお勧め致します。★関連イラストはpixivのみの公開となっております。★※こちら日本のサイトとなっており、外国のサイトからの無断リンク、または翻訳サイトからのリンクは許可しておりません。
【君の壊れる音(10)】
陽介視点。お互いがお互いの
気持ちを抱えたままシャドウと争う中、聞こえた声は?
前回更新から一年以上;
お待たせして大変申し訳ございません;;(土下座)
また短いんですが;楽しんで頂けたら幸い;;;(礼)
眼前に広がるのは
赤く焼けた空と黒い地面だけ。
延々と、気が遠くなるくらいにそれは続いていて
俺達がどんなに逃げようとも
いつまでも終わらない様な絶望感が広がっていた。
「悠! なにしてんだ、もっと走れ!」
「分かってる…っ」
手足が動くたびに体全体が
バラバラになるような鈍痛が襲ってくる。
酷い疲労感に全部が止まりそうで怖かった。
『センセイ! しっかりするクマー!』
今の俺たちはクマの甲高い声が響き渡るのを頼りに道を進んでいた。
フラフラの状態の悠を支えて走っている俺に、クマの声は心配そうに呼びかけ続ける。
「クマ、あとどれくらいで出口付近だ?」
『全然ダメクマー! センセイたち全然違う所から入ってしまったから手探りで探すしか…』
「くそ…っ…」
先程天井から聞こえたのはクマの声だった。
適格なナビでシャドウたちをなんとか振り払い
陽介と二人で入り組んだ町並みを無我夢中で走った。
実際の八十稲羽の町並みよりもそれは
迷路の様に入り組んでいて
体を隠しながら逃げるのには最適だった…けれど。
「眼鏡が無いから、疲労が酷い……っ」
「センセイ! しっかりクマー!」
「陽介…陽介は大丈夫なのか?」
「多分……っ」
「陽介?」
さっきから、体の様子がおかしい。
一旦足を止め、シャドウ達に見つからないように
物陰へと体を潜り込ませると投げ出すように体を横たえた。
「陽介……!?」
「はぁ…っ…苦しい…っ」
胸を押さえて体を丸めた。
その背中は荒く呼吸を返して、
悠の目からも尋常じゃないことが一目でわかっただろう。
「陽介…どこか痛いのか…っ」
「苦しい……っ…胸が…痛い」
「もしかしてさっきの俺のシャドウに何かおかしなことを……」
俺の異常な様子をみて、先程のシャドウとのやりとりを思い出したのか
悠の顔色から血の気が引く。
「わ、わかんねー…胸が…っ…痛っ」
「陽介…っ」
ひきつるような呼吸を何度も繰り返す。
そのあまりに早い動作に気が触れてしまうのではないかと
思われるほど、それは異常な響きをしていた。
だからだろうか……途端、気弱な気持ちが漏れ出てしまう。
「はは、悠…俺、もしかしてここで死ぬのかな?」
「馬鹿を言うな…っ…お前にこんな意味のわからない死に方させるわけないだろ…っ」
「……お前ならそう言うと思ったんだ…」
俺はどうやらいつも通りを装うとしたのか、
優しく笑おうとするんだけど、それは力なく
中途半端な様子で終わってしまって。
ひゅーひゅーと気味悪い音を立てて呼吸をしながらも
悠へと視線を投げて言った。
「悠……俺、お前に…確かめたいことがあって」
「陽介、あんまり無理に話すな…っ」
「大丈夫…っ…あのさ、俺ってウザい?」
「は?……な、なにを言ってるんだ?」
悠が俺からの問いの意味を掴めなくて
眉をしかめるから、俺は苦笑いしながら言った。
「俺……の…こと、ウザい? もう一緒にいたくねー?」
「陽介?」
「謝るからさ……もし、今までウザかったなら謝るから…っ…だから…俺の傍に…っ」
「陽介、一体どうしたんだ?」
「だよな…驚くよな…………でもこれがホントの俺」
シャドウと俺。
あっちも俺で、俺もあっちで。
悠のシャドウに触れられた部分が
なぜだかぽっかりと穴が開いたようになっていて。
だからこそ、シャドウの言った言葉が
そのまま流れ込んできて俺の胸の穴を埋めた。
「俺の傍にいてほしい……なんでなんだろ。お前じゃないとダメみたいだ
こんな目にあってやっと気づくなんて……俺はホント…っ」
「陽介、何を……」
悠は困惑したまま動けない様だった。
そりゃそうだ、こんなこと突然聞かれたら……でも…。
俺の涙腺が熱く焼け付くような熱を持ったのを感じると
それをこらえることもせず、必死の笑顔を作って言った。
「俺……なんでこんなに苦しいのかわかった。俺の一番大事なモノが欠けてるからだ」
「陽介……?」
「俺の一番大事で、失いたくないモノを手放したからだ。これはきっと罰ってヤツ」
言葉で穴を埋めても、一番大事なものが無い。
俺はその悲しさに気づいた。
それはシャドウが持っている。
そして、それは俺が棄てたもの。
酷い頭痛と胸の空虚…耐えがたい喪失感に
俺は俺がしでかしたことにやっと気づいたんだ。
困惑した悠の頬に触れ無理に笑う。
そのまま顔をしかめ息をつまらせると、目からは大粒の涙が溢れた。
「お前に貰ったものとか、教えられた気持ちとかそういうの…俺、棄てたんだ」
「……」
「苦しくて、もう嫌だって逃げたんだ。だから、今こんなに痛くて苦しくて怖いのは罰だ」
「そんなの……っ」
シャドウが言った言葉。
あれはきっと俺の本心で。
未だグルグルとちゃんと理解は出来ないんだけど
あれはきっと……俺の……。
『……なんだ、もうわかったのか』
「!?」
背後から俺とまったく同じ声が聞こえて来る。
反射的に振り返るとそこにいたのは、
俺のシャドウだった。
「やっぱりそうか……」
「陽介のシャドウ……っ」
『オレは嫌だぜ? お前みたいな建前ばっかりのヤツともう一回同化なんて』
俺は荒い呼吸のまま起き上がると
悠を押しのけてシャドウと悠との間へと割って入った。
「嫌でもなんでもやってもらう。お前は俺で俺はお前なんだから…っ」
『っ……お前のそーいうとこがムカつくんだっ…いざとなったら簡単に吹っ切りやがって!』
「陽介…っ」
「簡単じゃない…っ…理解して、辿り着くまでこんなにかかった。
悠をこんな目に合わせてまで辿り着いたんだから、今度こそ間違えない」
俺が棄てた。
だから、俺がちゃんと取り戻す。
『オレがお前を殺すかもしれないぜ?』
「殺されても取り戻す……俺の気持ちだから」
「陽介……?」
「悠、俺は…………」
心配そうにこちらを見る悠に
俺は笑いかける。
夕焼けがよく似合うやつだと思った。
待ち合わせ場所で俺を待つ様子が
まるで映画みたいな光景で
思わず立ち止まり惚けたまま
お前を見つめた。
朱に染まる周りが、夜を予感させるのに
お前だけは切り取られたみたいに
そのままで。
どこにも属さないのに
どこでも当たり前みたいに笑っていられる。
その姿に酷く憧れた。
しばらくして俺に気づくと、
お前は笑顔で手を振ってくれるんだけど、
それすらも、まるで切り取られた光景みたいで。
名前を呼ぶのも躊躇うほど、
お前はどこまでもお前で揺るがなくて。
そんな遠くて近いお前が
誰よりも大事に感じて仕方ない。
いつからだろうこれは…。
夕焼けが似合うとかじゃない
きっと朝も昼も宵闇も。
お前はお前でそのままで
俺の目の前の全部を変える。
手を伸ばすことに罪悪を感じる程のその存在に
俺は惹きつけられて仕方ない。
いつからだろうなんて、
きっともう考えるのもおかしいくらいに
俺は目の前のお前から全部を逸らせない。
もう答えは出ていたのに
俺は何をしていたんだろう。
お前にそんな顔をさせるほどに
俺は何に迷っていたんだろう。
震える肩に揺れる瞳に、告げられた言葉。
それと同時にまるで溢れる様に戻る記憶。
昨晩の出来事と揺れた俺の感情。
何もかもが全部俺の答えだった。
そうだ…俺は………
「悠、俺さ……」
「陽介……?」
『……っ…これは…っ』
染み込む様に流れて来る心の欠片。
棄てたはずの部分が流れ込んでくる。
『っ…くそ……やっぱ本体の方が上手か…っ』
「ここは心の形で出来てんだろ? だったら……」
『ホント、ムカつくヤツだな……っ』
俺を睨み付けるシャドウへと、視線を向けながら
流れ込んでくる欠片を必死で受け止めた。
胸が痛くて呼吸が荒れる。
のどが焼け付くみたいに熱くて、眩暈がする。
こんなものを全部棄てたっていうなら
やっぱりこれは罰なんだと思うんだ。
「俺は……」
流れ込んでくる欠片。
受け止めて初めて気がついた。
あの時、悠が理由を教えてくれないことに腹を立てたのも、
様子がおかしいことに苛立つのも。
全部、お前が俺に対してしていることが
どんな意味を持つのかが怖くて仕方なかったからだ。
お前が俺をどういう風に見ているか
知りたくて仕方なかったからだ。
俺、悠に嫌われんのが怖かったんだ…
こんな気持ちをお前に持った。
『相棒』であるお前に。
だから、お前が本当は俺のことを
ウザったく思っているんじゃないかって
気になって仕方なかったからだ。
そして、もう一つの耐え難い恐怖も。
「俺は、お前が……」
流れ込んでくる欠片。
無数の破片は刺さる様に痛くて悲しくて、
でも切なくて甘くて、何よりも大切で。
俺は目を閉じ、それらをすべて受け止めた。
to the next…
やっとここまで来たって感じです;;
まだもうちょっと続きます;;
主人公のシャドウが…………!みたいな(苦笑)
楽しんで頂けたら幸い。
次回もお付き合い頂けたら倖い。
気持ちを抱えたままシャドウと争う中、聞こえた声は?
前回更新から一年以上;
お待たせして大変申し訳ございません;;(土下座)
また短いんですが;楽しんで頂けたら幸い;;;(礼)
眼前に広がるのは
赤く焼けた空と黒い地面だけ。
延々と、気が遠くなるくらいにそれは続いていて
俺達がどんなに逃げようとも
いつまでも終わらない様な絶望感が広がっていた。
「悠! なにしてんだ、もっと走れ!」
「分かってる…っ」
手足が動くたびに体全体が
バラバラになるような鈍痛が襲ってくる。
酷い疲労感に全部が止まりそうで怖かった。
『センセイ! しっかりするクマー!』
今の俺たちはクマの甲高い声が響き渡るのを頼りに道を進んでいた。
フラフラの状態の悠を支えて走っている俺に、クマの声は心配そうに呼びかけ続ける。
「クマ、あとどれくらいで出口付近だ?」
『全然ダメクマー! センセイたち全然違う所から入ってしまったから手探りで探すしか…』
「くそ…っ…」
先程天井から聞こえたのはクマの声だった。
適格なナビでシャドウたちをなんとか振り払い
陽介と二人で入り組んだ町並みを無我夢中で走った。
実際の八十稲羽の町並みよりもそれは
迷路の様に入り組んでいて
体を隠しながら逃げるのには最適だった…けれど。
「眼鏡が無いから、疲労が酷い……っ」
「センセイ! しっかりクマー!」
「陽介…陽介は大丈夫なのか?」
「多分……っ」
「陽介?」
さっきから、体の様子がおかしい。
一旦足を止め、シャドウ達に見つからないように
物陰へと体を潜り込ませると投げ出すように体を横たえた。
「陽介……!?」
「はぁ…っ…苦しい…っ」
胸を押さえて体を丸めた。
その背中は荒く呼吸を返して、
悠の目からも尋常じゃないことが一目でわかっただろう。
「陽介…どこか痛いのか…っ」
「苦しい……っ…胸が…痛い」
「もしかしてさっきの俺のシャドウに何かおかしなことを……」
俺の異常な様子をみて、先程のシャドウとのやりとりを思い出したのか
悠の顔色から血の気が引く。
「わ、わかんねー…胸が…っ…痛っ」
「陽介…っ」
ひきつるような呼吸を何度も繰り返す。
そのあまりに早い動作に気が触れてしまうのではないかと
思われるほど、それは異常な響きをしていた。
だからだろうか……途端、気弱な気持ちが漏れ出てしまう。
「はは、悠…俺、もしかしてここで死ぬのかな?」
「馬鹿を言うな…っ…お前にこんな意味のわからない死に方させるわけないだろ…っ」
「……お前ならそう言うと思ったんだ…」
俺はどうやらいつも通りを装うとしたのか、
優しく笑おうとするんだけど、それは力なく
中途半端な様子で終わってしまって。
ひゅーひゅーと気味悪い音を立てて呼吸をしながらも
悠へと視線を投げて言った。
「悠……俺、お前に…確かめたいことがあって」
「陽介、あんまり無理に話すな…っ」
「大丈夫…っ…あのさ、俺ってウザい?」
「は?……な、なにを言ってるんだ?」
悠が俺からの問いの意味を掴めなくて
眉をしかめるから、俺は苦笑いしながら言った。
「俺……の…こと、ウザい? もう一緒にいたくねー?」
「陽介?」
「謝るからさ……もし、今までウザかったなら謝るから…っ…だから…俺の傍に…っ」
「陽介、一体どうしたんだ?」
「だよな…驚くよな…………でもこれがホントの俺」
シャドウと俺。
あっちも俺で、俺もあっちで。
悠のシャドウに触れられた部分が
なぜだかぽっかりと穴が開いたようになっていて。
だからこそ、シャドウの言った言葉が
そのまま流れ込んできて俺の胸の穴を埋めた。
「俺の傍にいてほしい……なんでなんだろ。お前じゃないとダメみたいだ
こんな目にあってやっと気づくなんて……俺はホント…っ」
「陽介、何を……」
悠は困惑したまま動けない様だった。
そりゃそうだ、こんなこと突然聞かれたら……でも…。
俺の涙腺が熱く焼け付くような熱を持ったのを感じると
それをこらえることもせず、必死の笑顔を作って言った。
「俺……なんでこんなに苦しいのかわかった。俺の一番大事なモノが欠けてるからだ」
「陽介……?」
「俺の一番大事で、失いたくないモノを手放したからだ。これはきっと罰ってヤツ」
言葉で穴を埋めても、一番大事なものが無い。
俺はその悲しさに気づいた。
それはシャドウが持っている。
そして、それは俺が棄てたもの。
酷い頭痛と胸の空虚…耐えがたい喪失感に
俺は俺がしでかしたことにやっと気づいたんだ。
困惑した悠の頬に触れ無理に笑う。
そのまま顔をしかめ息をつまらせると、目からは大粒の涙が溢れた。
「お前に貰ったものとか、教えられた気持ちとかそういうの…俺、棄てたんだ」
「……」
「苦しくて、もう嫌だって逃げたんだ。だから、今こんなに痛くて苦しくて怖いのは罰だ」
「そんなの……っ」
シャドウが言った言葉。
あれはきっと俺の本心で。
未だグルグルとちゃんと理解は出来ないんだけど
あれはきっと……俺の……。
『……なんだ、もうわかったのか』
「!?」
背後から俺とまったく同じ声が聞こえて来る。
反射的に振り返るとそこにいたのは、
俺のシャドウだった。
「やっぱりそうか……」
「陽介のシャドウ……っ」
『オレは嫌だぜ? お前みたいな建前ばっかりのヤツともう一回同化なんて』
俺は荒い呼吸のまま起き上がると
悠を押しのけてシャドウと悠との間へと割って入った。
「嫌でもなんでもやってもらう。お前は俺で俺はお前なんだから…っ」
『っ……お前のそーいうとこがムカつくんだっ…いざとなったら簡単に吹っ切りやがって!』
「陽介…っ」
「簡単じゃない…っ…理解して、辿り着くまでこんなにかかった。
悠をこんな目に合わせてまで辿り着いたんだから、今度こそ間違えない」
俺が棄てた。
だから、俺がちゃんと取り戻す。
『オレがお前を殺すかもしれないぜ?』
「殺されても取り戻す……俺の気持ちだから」
「陽介……?」
「悠、俺は…………」
心配そうにこちらを見る悠に
俺は笑いかける。
夕焼けがよく似合うやつだと思った。
待ち合わせ場所で俺を待つ様子が
まるで映画みたいな光景で
思わず立ち止まり惚けたまま
お前を見つめた。
朱に染まる周りが、夜を予感させるのに
お前だけは切り取られたみたいに
そのままで。
どこにも属さないのに
どこでも当たり前みたいに笑っていられる。
その姿に酷く憧れた。
しばらくして俺に気づくと、
お前は笑顔で手を振ってくれるんだけど、
それすらも、まるで切り取られた光景みたいで。
名前を呼ぶのも躊躇うほど、
お前はどこまでもお前で揺るがなくて。
そんな遠くて近いお前が
誰よりも大事に感じて仕方ない。
いつからだろうこれは…。
夕焼けが似合うとかじゃない
きっと朝も昼も宵闇も。
お前はお前でそのままで
俺の目の前の全部を変える。
手を伸ばすことに罪悪を感じる程のその存在に
俺は惹きつけられて仕方ない。
いつからだろうなんて、
きっともう考えるのもおかしいくらいに
俺は目の前のお前から全部を逸らせない。
もう答えは出ていたのに
俺は何をしていたんだろう。
お前にそんな顔をさせるほどに
俺は何に迷っていたんだろう。
震える肩に揺れる瞳に、告げられた言葉。
それと同時にまるで溢れる様に戻る記憶。
昨晩の出来事と揺れた俺の感情。
何もかもが全部俺の答えだった。
そうだ…俺は………
「悠、俺さ……」
「陽介……?」
『……っ…これは…っ』
染み込む様に流れて来る心の欠片。
棄てたはずの部分が流れ込んでくる。
『っ…くそ……やっぱ本体の方が上手か…っ』
「ここは心の形で出来てんだろ? だったら……」
『ホント、ムカつくヤツだな……っ』
俺を睨み付けるシャドウへと、視線を向けながら
流れ込んでくる欠片を必死で受け止めた。
胸が痛くて呼吸が荒れる。
のどが焼け付くみたいに熱くて、眩暈がする。
こんなものを全部棄てたっていうなら
やっぱりこれは罰なんだと思うんだ。
「俺は……」
流れ込んでくる欠片。
受け止めて初めて気がついた。
あの時、悠が理由を教えてくれないことに腹を立てたのも、
様子がおかしいことに苛立つのも。
全部、お前が俺に対してしていることが
どんな意味を持つのかが怖くて仕方なかったからだ。
お前が俺をどういう風に見ているか
知りたくて仕方なかったからだ。
俺、悠に嫌われんのが怖かったんだ…
こんな気持ちをお前に持った。
『相棒』であるお前に。
だから、お前が本当は俺のことを
ウザったく思っているんじゃないかって
気になって仕方なかったからだ。
そして、もう一つの耐え難い恐怖も。
「俺は、お前が……」
流れ込んでくる欠片。
無数の破片は刺さる様に痛くて悲しくて、
でも切なくて甘くて、何よりも大切で。
俺は目を閉じ、それらをすべて受け止めた。
to the next…
やっとここまで来たって感じです;;
まだもうちょっと続きます;;
主人公のシャドウが…………!みたいな(苦笑)
楽しんで頂けたら幸い。
次回もお付き合い頂けたら倖い。
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