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【僕の声が聞こえますか?】

センセイ視点・主花
深夜の陽介からの突然の電話に
なんだか嬉しくなって幸せでモダモダするセンセイの話(笑)

君の声

天然王子

携帯電話

な、感じで。
いってらっしゃいませ(*´∀`*)ノ

以下、コメント返信を本文最下部へと記載しました。
コメントありがとうございます。(*´▽`*)



拍手[6回]




















電話をしてみようか?
なんて、こんな深夜にまるで
女子高生みたいな感じで恋しくなる。

あの跳ねた茶髪がふわりと振り向く瞬間が目に浮かぶと
自然とニヤリと笑う俺がいる。

携帯電話を握りしめ、
またもやまるで女子高生みたいに
最後の一手を打とうかどうか迷っている。

「迷うことなんて、ないんだろうな…」

俺らしくないと苦笑いして
通話の為の手順を思考で追うと
途端弾むみたいに携帯が着信を知らせた。

ディスプレイには『花村陽介』の名前。
急かされているわけでもないのに
俺はこれ以上ないほど慌てて通話のボタンを押した。


「悠、なんか声聞きたくなって電話しちまった! いま大丈夫か?」

「あ、ああ……うん、大丈夫……」

聞きたかった声が耳に飛び込んで来て、
俺は驚きを隠せないまま勢いだけで電話に出てしまった。
声が上ずって上手く出せていないから、
息を飲み込むみたいな呼吸になってしまう。

「悠? どした?」

「……っ…なんでもない」

俺からのらしくない反応に、
陽介が声のトーンを落とすのを感じる。

俺はなんとか平静を取り戻そうと何度も呼吸を繰りかすんだけど
鼓動はバクバクと五月蠅いくらいに打ち鳴らされるから
それを上手くコントロール出来ないまま心の中で呻いた。

声、聞きたかった? 俺の?
それはこっちの方なんだけど…この天然王子め。

不意打ちに案外弱いことに気づかされた俺は、
嬉しいのと恨めしいのと半々の気持ちにグラグラ揺れた。


「そ、そうか? ホントに?」

「…ああ、大丈夫だ」

心配そうな陽介の声。
別に何も心配することなんてないのにな。
こうやってかけて来てくれただけでも嬉しいのに。

いつも仲間内では俺が陽介を甘やかしてるだの
なんだのと話題になるけれど、お前は俺が欲しいときに
俺の欲しいものを与えてくれるから
実は甘やかされているのはきっと俺だろう。

いつも隣にいてくれて、
欲しいときに欲しいものが貰えるなんて
なんて贅沢なんだろう。


「悠?」

「あ、ごめん…ぼーっとしてた」

不意打ちからの嬉しい気持ちに俺が未だ調子を戻せずに
ぼんやりとした幸福感で、いっぱいいっぱいになっていると
申し訳なさそうな声をして陽介が聞いてきた。

「もしかして迷惑だったか? もう切ろうか? 時間遅いしな…眠ぃだろ?」

「違う、そうじゃなくて…っ」

「お、おう…??」

違う、そうじゃなくて。
確かにもう時間は深夜って時間帯だし、
多少の眠気もあって、疲労感も感じるし
明日の授業の用意もあったり、バイトの予定も確認したい。

けれど、こうしてかけてきてくれたんだから
今、優先すべきはお前で。

そもそも声が聞きたかったのは俺なんだから、
これはこの好機を逃さず、余すことなく存分に
お前を独り占めしないといけないと思うんだ。


「俺も陽介の声、聞きたかったんだ。だから大丈夫だから…もっと話そう?」

「そ、そっか…良かった…っ…はは…」

俺からの言葉に安堵した陽介が
嬉しそうに笑ったから俺もつられて微笑んだ。



いま、君は何をしていますか?
俺は君のことを考えています。

毎日君と一緒に食事をして、話して、触れあって。
毎日毎日、君と変わりばえのない、かけがえのない日々を過ごして。
俺はどんどん幸せになる。


『俺も声が聞きたかったんだ。』

そう言った声は自然だっただろうか?
真っ赤に染まっているであろう顔を確認してみたくて
ガラス窓へと写すと、だらしなくニヤけた表情の俺に会う。

幸せそうに笑っている俺がいる。
嬉しそうに目を細めて笑っている俺がいる。

俺は火照って熱を持ち過ぎた頬をどうにかしたくて
冷たいハズの窓ガラスに頬を擦り付けるんだけど、
どうやら頬の方が数倍熱いらしくて熱はなかなか引かなかった。


「悠?」

「陽介…俺の声、聞こえてるか?」

「う…お、おう……うー…」

「ん? どうした?」

「な、なんか…今日のお前の声、エロい………」

「お褒め頂き光栄です」

「ほ、褒めてねー! って…褒めてんのか? これって…あれ??」

「はは…」


今度は俺が幸せに笑う番。
自然と出た笑い声に少し驚くけれど
悪くない感覚にそのまま続けて笑った。


いま、君は何をしていますか?
俺の声は聞こえますか?

いま、俺は君の声だけを聞いて、君のことだけ考えて
君のその存在だけに全てをゆだねています。

君の声を聞くだけでこんなに幸せになれる
この瞬間が何より愛しい。


「じゃあ、もう少し話そうか? せっかく陽介に褒めて貰えたんだから」

「あ…う、うん……ど、どうぞ…よ、喜んで」


そんな陽介の言葉に、きっと向こう側じゃ
真っ赤な顔して頷いているんだと容易く想像出来て、
俺はまたニヤリと笑う。


「うん、もっと話そう」


そんないつも通りの余裕を取り戻しつつある俺へと
何も知らないハズの陽介が嬉しそうな声で何でもない様に言った。


「そうだな…俺、お前の声すげー好きだから、もっと聞きたいし」

「っ…」

「悠? どした?」

「っ…なんでもない」

今夜何度目かの不意打ちに
俺は完全にノックアウトされて唸った。

ズルい…それはズルいと思う。
そんなの初めて聞いたぞ?
…この天然王子め。

ズルズルと作業卓とソファの間へと突っ伏して
更に真っ赤に染まって熱を持った頬を持て余しつつ
息も絶え絶えになりながら、なんとか今の気持ちを伝えた。


「俺も陽介の声、すごく好きだから…お前の声もっと聞かせて」


Fin


















なかなか原稿が進まず(苦笑)
息抜きで創作を書く悪循環(笑)

実はこれを新刊に入れようか?とか考えてたんですが…
なんか違うー?とか思って止めた(苦笑)

夜中こうやっていっぱい話して
イチャイチャするといいよ…!!(叫び)



楽しんで頂けたら幸い。



























以下、コメント返信です。

2014-05-04 17:19:01
H様

コメントありがとうございます!
可愛いって言って頂けてうれしいです( ´ ▽ ` )ノ
お互いに深夜の電話で
イチャイチャ会話するだけなんですが(苦笑)
楽しんで頂けた様でよかった(*´▽`*)
本当にありがとうございました!(礼)
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