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【Kiss Kiss】

陽介お誕生日創作:社会人主花
別々に暮らしてる設定~
センセイ視点。 

ギリギリ!ホント、ギリギリ;;
タイトル後日変えてたらスミマセン;;

拍手[3回]


6月22日

陽介が借りてるアパートの部屋の前で、
俺達は鉢合わせした。

お互いに手に持っていたのは
同じ包装紙と同じ大きさの包みで。

悪い予感が的中して、ソレは包装紙どころか
中身までもが一緒だった。


「さすが陽介…」

「ほ、褒めてねーだろ!
まさか同じもの買ってくるなんて思わなかったんだって!」


都会へと上京して来て初めての陽介の誕生日。
何かないか? と考えあぐねて
いつもの会話から導き出した折角のサプライズプレゼントは
陽介の『俺から俺へのプレゼント』的な
可愛らしい行動で見事に打ち砕かれた。

「だって、陽介がヘッドホン壊れたって言ってたからそれなら…って」

「う…でも、これって結構な値段するんだぜ?
いくらなんでもねだれねーし!」

こんな高いモノねだれねー! なんて
今更な遠慮をするから俺はちょっと意地悪がしたくなって
なんでもないフリをして言った。


「陽介の欲しいモノとか、色々聞こうと思ってたんだけど
    忙しくてなかなか……やっぱりナースが良かったのか」

「だああ! やめろーー! どこまでそのネタひっぱる気だ!」

「だって…お前がナース好きだって…」

「ちちち、ちげーーし!」

「違うのか?」

「お、おおう? ち、ちげーよ! そそ、そういうのはだな!」

「じゃあ…どのジャンルが…」

「相棒、そっちから離れてーーお願いだからーー!」

慌てる陽介が可愛くて、まだまだ意地悪し足りない俺は
まるでこの世の終わりみたいな仕草で天を仰いで言った。

「陽介は俺よりナースが好きなんだ…」

「お前…実はちょっと根に持ってんだろ?」

「滅相もない…だって、お前が欲しいモノとか言わないから」

「だ、だってよ…なんかねだってるみたいでさ…」

「いや……いっそねだってくれないと困るんだけど…」

変な所に変に気を使う陽介の繊細さを
俺はとても愛しているんだけど、
今日ばかりはこの可愛らしい繊細さを
ちょっとだけ恨めしく思ってしまう。

折角の一年に一度の誕生日くらい
これ以上ないくらい喜ぶお前の笑顔が見たい…なんて
そんなことを俺が考えているってことを
陽介、お前は知らないんだろうな。

「う…だ、だってそういうのって苦手でさ」

もじもじする陽介ももちろん可愛いのだけれど、
あと少しで6月22日が終わってしまう。

出来るならば今日中になんとかしたいじゃないか。
俺は胸いっぱいに息を吸うと、陽介へと両腕を広げて叫んだ。


「よし…陽介! さあ、ねだれ! 存分に!」

「お前のその斜め上方向への強引さは今でもよくわかんねーんだよ…」


俺からの言葉に、途端脱力する陽介。

なるほど…コレもダメか。
どうしてなかなか、俺の相棒様は手ごわいんだな…こういう肝心な時に限って。

俺が小さく溜息を吐きながらも諦めずに次の手を繰り出そうと
顔を上げると、もじもじしていたハズの陽介が突然真っ赤に顔を染めながら
俺へと懇願するみたいな必死の形相で言って来た。


「じゃ、じゃあ…もうあと10分ここに居てくんねーか?」

「え? 10分でいいのか?」


10分? たったの10分でいいのか?
確かにそれなら誕生日以内で達成する。
でも10分なんて短すぎる。
お前はそんなもので満足なのか? 陽介。


「お、おう…プレゼントは貰ったし」

「ダブったけどな」

「そこふれないだげて…! だ、だから…いつも忙しいお前が
 俺の為に時間を割いてくれるのが嬉しいので…お、お前の10分を俺に下さい」


俺は陽介からの言葉に
久しぶりにちゃんと驚いてしまって言葉を失った。

俺が考えていた物質的なアレコレや、
質量的なものが途端に浅ましい様に思えてくる。

そうか、モノとか長さとかじゃなくて
内容なんだと、それは一番大事なことなんだと
改めて気づかされた気分になった。

やっぱりお前はすごいな…陽介。

でもさ……俺は、10分じゃ足りないんだけど? 陽介。




「10分どころか一晩くらい余裕ですよ?」

「ひ、一晩だと……」

「ん? 一晩だと?」

「一晩も一緒だと離れがたくなるので……だ、だから10分でガマンします」

「……」


そんな可愛いこと言いながら俺の袖の端を掴んだ陽介の顔は
茹でたタコの様に真っ赤で、それが可愛くて仕方がないから
俺は笑いながら一つ嘘をついた。


「陽介、終電終わった」

「え? へ? うそ?! え? だってまだ…っ」


驚く陽介が腕時計を見ると、まだ終電には程遠い時間帯で。
俺の言葉に、陽介は俺と腕時計を見ながら目を白黒させる。
俺はその様子にニヤリと笑うと、
陽介の頬へと触れるくらい近寄って囁いた。


「俺の今日の終電はたった今終わったので……
 お願いですからどうか一晩、陽介の傍に泊めてくれませんか?」

「う…………し、仕方ねーので…一晩どうぞ」

「有難き幸せ」

「き、今日だけだかんな!」

「はいはい」


そういって玄関を開けてくれる背中は
嬉しそうにピクピクしていて、
俺はそれがやっぱり本当に可愛いから
またニヤリと笑って囁いた。


「だって…俺は10分じゃ足りないんだ、陽介」


俺が言った言葉に、思わず振り向いた陽介の顔が
やっぱり真っ赤に染まっていて
俺はそれが可愛くて愛しくて仕方がないから。

祝いの歌の代わりにキスをした。


「誕生日おめでとう、陽介」


Fin






















完全に思いつきで書いてますので
センセイの言動とか色々おかしいのは本当に申し訳なく;;

やっぱ、突発はイカンね;;

楽しんで頂けたら幸い。
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