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【甘いお菓子と君とキス】

ポッキーの日創作。

主人公に『ポッキーゲームしませんか?』って
迂闊にも言っちゃった陽介の受難の日(笑)

ポッキーゲーム

キス

悔しいのと、嬉しいのと、お前が好きなのと

な、感じで。
いってらっしゃいませ。


拍手[2回]









「ぽ、ポッキーゲームをしませんかっ…? 悠さん」

「は? 陽介?」

放課後…なんだかんだと理由をつけて
相棒の部屋へとお邪魔する。
今日一番のお願いを聞いてもらうために。

ソファと作業台の間へと俺は正座をし、
悠にも座って貰うと、俺は今日の一番の目的の為に言葉を紡いだ。

俺とポッキーゲームしませんか? って……






俺の言葉に眉根を寄せて怪訝そうな表情を浮かべる悠。
俺は何とか次へと繋ごうと必死になって無い頭で
言葉を羅列して話し始めた。

「い、いやさ…ポッキーゲームってフツーしねーじゃん?」

「あ、ああ…うん、普通というか…陽介から
 その言葉が出てきたのが俺にとっての普通じゃないことです」

「い、いいだろー! た、たまにはさ……で、でさ…!
 こういうのってフツー恋人同士でやるんじゃね? って思ったわけで…」

つまりはそういうことで。
ちょっとした好奇心だったんだけど…
なんだか気になりだしたら止まらなくなってしまって。
ああ! アレだ! これこそが健康的な
高校生男子ってヤツ……だと思います、多分。

言いたいことを理解してくれたのか、
悠は俺を一瞥すると溜息を吐きながら言った。

「陽介…好奇心は人を殺せるよ?」

「ば…意味が違う! だ、だからさ…お、お前と…その…」

「はいはい……
 陽介くんはポッキーゲームにいそしみたいワケだ? 俺と」

「だぁぁーー! 口に出すな! は、ハズいだろ!」

改めて言われるともうなんだか、
恥ずかしくて埋まってしまいたいくらいなんだけど…
ちょっとやってみたいとゆーか…若気の至り的なアレとゆーか。
俺がうんうん唸りながら真っ赤な顔して見上げると
飽きれた様に再び溜息を吐いた悠が言った。

「陽介から言ったんじゃないか…」

「う…ううぅ…だって……も、もしかして嫌か?」

「いや、別に嫌ってわけじゃないけど…」

「ん? けど??」

なんか歯切れが悪い? こういうイベントごとは
嬉しそうにこなしそうなのに。
手を首の後ろに回して、まるで考えあぐねているような仕草。
困った様な、何かを躊躇している様なそんな感じ。

やっぱ『ポッキーゲーム』とか言ったことに飽きれてんのか?
それとも、俺とするのが嫌とか…???

俺がだんだんと不安と何かが入り混じった状態に
ジリジリして、発狂しそうになっていると
悠が再び小さく溜息を吐いた。

ああ…やっぱり嫌なのか…
俺は酷い落胆とか気恥ずかしさとかで、
泣きそうになってしまうから、全部がグラグラ揺れ始めてしまって。
それでもまだ考えてくれている悠になんだか申し訳ないから
俺は顔はうつむいたままだけど、なんとか気持ちを立て直して
考え込んでいる悠へと言った。

「悠…ホント、こういうの嫌なら無理には……
             俺が急に言ったのが悪かったんだし…」

次に出てくるであろう言葉をなんとか予想して
出来るだけダメージを受けない様に覚悟を決めるんだけど
想像した言葉に脳内ダメージを受けてしまいまた泣きそうになる。

そんな俺に気づいているのか、気づいていないのか…。
悠は首に回した手を自分の目の前でグっと握ると
ペルソナを呼び出す時の様に強いまなざしで俺に言った。

「いや、違うんだ。嫌じゃない…むしろ嬉しい」

「へ?? じゃ、じゃあ…なんで…っ」

嫌じゃない? ならなんで???
俺は悠からの言葉を頭の中で何度も反芻しつつ
理解できないまま唸った。

「陽介…確認したいんだけど……」

「お、おう??」

すると突然、悠は紳士的なまなざしで俺を見つめてきたと思ったら
そのイケメン具合とはまったくふさわしくない言葉を俺へと返して来た。

「ポッキーゲームってことは…
  やっぱりゲーム中はお前にキスをしたらダメ的な?」

「は?! ったりめーだろー! お、おま…バカかああぁぁあ!」

思わず叫んでしまった。
悩んでたのそれ?! え?! マジでか?! 
つーか、意味わかんないんですけど?!

グルグル考え込んで泣きそうになっていたのがバカみたいだ。

『何考えてんだ?! ポッキーゲームって言っただろうがー!』 
そう俺が矢継ぎ早にまくし立てると、疲弊したような表情になって呟いた。

「だってさ…これって、いわゆる生殺し的な?」

「な、生?? は???」

「俺の可愛い陽介がドキドキしながらポッキー咥えて
 俺を待っててくれてるのに、俺が何もしないってゼッタイおかしい。」

「おかしくない! 全っ然おかしくない!!」

途端脱力して俺は天井を仰いで唸った。
そうか…そうだった…俺の相棒ってこういうヤツだった。

達観した様な気分で天井を仰いでいると、
疲弊した表情のままの悠が悲しそうな表情で座っていた。
なんだか酷い罪悪感に俺は悠を宥める様に次を言った。

「う…い、いや…だって
     目的はポッキーゲームなワケですし…」

「うーん…じゃあ、ご褒美下さい」

「は? ご、ご褒美??」

立ち直り早ーー! 俺が一言言い終わるか終らないかの瞬間に
悠は次の行動へと移していた。
気が付くと、ポッキーを咥えさせられ、そのまま壁へと追い詰められる。

『あれ? これって流行りの“壁ドン!”的な??』とか
どうでもいいことを考えていると、近づいてきた悠が
もう一方のポッキーの先端を咥えたのが見えた。

「え?! ちょ…んんんっ…」

「っ…うん、美味しかった。」

するとあっという間に距離を詰めて来て
そのまま俺へとキスをした。
お互いの口の中のポッキーが混ざり合って
まるで口移しでもされてるみたいで甘すぎてクラクラする。


「お、おま…ポッキーゲームって言っただろーーっ」

「前半はポッキーゲーム、で…後半からはキスってことで」

「はああああ?!」

俺が意味がわからず声を上げるとまるで当然かのように、
悠は人差し指を目の前に立てると言った。

「だって、食べ物で遊んだらダメだろう? 無駄にするのもダメ。」

「そ、そりゃわかってっけど…」

これならちゃんとポッキー食べられるし…って言って
相棒は引かない。

「文句言わない。前半はポッキーゲーム、後半はキス! はい、復唱!」

「お、おう…前半はポッ…って、
          できるかああぁぁぁぁぁ! ちょ…んんんっ!」

再度咥えさせられたポッキー。
あっという間に先程のポッキーゲームが再開される。

「はい、あと42本!」

「は?! え…ちょっと…悠さん???」

俺が嫌な予感を感じて半身を起しつつビクつくと、
悠はニヤリと艶っぽく笑って言った。

「知ってるか、陽介。ポッキーって
  44本入ってるんだって。あと42回キス出来るな?」

「ま、マジでか…」

この人きっと本気です。一箱食べきるつもりだ……。
そんな言葉が脳内を駆け巡った。





「ちょ…悠…んんっ…はぁ…」

「ん…はい、あと32回。」

「も、ムリ…っ…ちょ…ふ…っんんぁ…っ」

「ほら、陽介頑張って」

「頑張るってなにを!…んんっ…
          ちょ…休ませろ…って…んんっ」

「ダメ。こういうのは一気にやらないと興ざめする」

「興ざめって…ふぁ…っ」

「あ…ここ、チョコこぼれた」

「ちょ…そこ、ちげーって! 吸うな!
 ちょ…舐めるなあぁ! エロい! ちょ…やっ…」

「はいはい…じっとしてー」

一回ずつ数えられるキスの回数に
今度は違う意味でグラグラ揺れて、熱くて仕方ない。

何度目か数えられなくなって、フラフラになって荒い呼吸を返すと、
流石に休ませようとしたのか一度唇が離れた。
俺は胸で呼吸をしながら、俺とは違って余裕の相棒へと
恨めしそうな声で言った。

「つ、つーか…44回もキスしたらさすがに俺に飽きませんか?」 

「いや? 全然飽きないけど? もっとしたい」

「そ、そうですか…」

聞いた俺がバカでした。
つーか、そもそも…提案したの俺だし。
ああーもうー俺のバカバカバカ。
こうなるってなんとなく想像出来んじゃん!

落ち込み気味の俺とは逆に
悠は俺の様子を見てなんだか満足げに笑うと
次は逆に俺へと聞いてきた。

「陽介は俺に飽きてきたか? 正しくは俺とのキスだけど」

「う……」

「どう?」

「……あ、飽きませんでした」

飽きるなんてとんでもない。
それどころか、こう…何年経っても憶えていられそうな
濃厚な時間を過ごさせて貰ってしまったとゆーか…なんとゆーか。

つーか、俺自身…嫌じゃねーことがタチ悪ぃとゆーか……。

最初は他愛もない俺からの好奇心ってゆー我儘だったんだけど
悠はことのほか満足した様で、いつになく上機嫌で。

俺はその様子に今回の計画は失敗したのか、
成功したのかちょっとよく分らなくなってしまって。
でも、お前が嬉しそうで、俺も嬉しいなら
それでいいかなーとか思ってしまった。


「い、一生の思い出になりそう…デス」

「そうか、それは良かった」

ニヤリと笑ったその表情に
なんだか全部もってかれそうで。
俺はさっきまでの甘いキスの感触を思い出すと
体中が熱くなるのを感じて悠の胸へとしな垂れかかった。

「陽介? どうしたんだ?」

「お、お前のせいだから……
 だ、だから責任取れ…ちゃんと最後まで…っ」

「陽介…」

俺がそう言うと、嬉しそうに笑う呼吸が聞こえた。
ああ…今日は無事に帰れそうにないなって俺が観念すると
グルっと視界が反転して、次に見えたのは天井と悠の顔で。

優しく笑うその仕草に、恥ずかしくもときめいてしまっただなんて
どうかゼッタイ気づかれませんように…と、グっと奥歯でかみ殺して。
悔しいのと、嬉しいのと、お前が好きなのと…なんか色々複雑で。
そしてやっぱり恥ずかしい。


「陽介……なんかすごいチョコくさい…」

「お、おま…お前のせいだろーが!」

健康的な高校生男子は、本日…もう一生分のポッキーゲーム経験したので、
次からはちゃんと正しいポッキーの楽しみ方をしようと思います。

もう、ホント…俺の体がもたねーし。


Fin










なぜか間に合った駆け込み創作(苦笑)
今日気づいて、今日書いてるからきっとおかしいとこいっぱい(苦笑)
(後でちょっと直すかもーー;;;;;;)
こういうおバカな創作も大好きなので、もっとこういうの
書きたいなーーーって思うんですけどどうか…な…(目逸らし)

楽しんで頂けたら幸い。
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