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八十稲羽祭6お品書きと新刊サンプル

こんばんは、欟村です!
9月14日(日)行われます
八十稲羽祭6のお品書きと新刊サンプルUPしにきました~

以下ご参考下さい(礼)

※新刊サンプルは折りたたんでおります。
御興味のある方のみ、ずずいっとどうぞ(笑)

※イベント終了までは追加情報ありましたら
こちらの記事に追記という形にてお知らせ致します。

※こちらが2014年度上半期最後のイベントです。
(前回誤報申し訳ないです;)

上半期を完全に勘違いしてた大馬鹿者です;;ホント申し訳ない;;
10月のスパークとアルカナウォーズは
諸事情によりお休みさせて頂きます。



当日新刊【Can't Take My Eyes off You】400円 (全年齢)


社会人主花同棲中の二人の一週間位の出来事…みたいな。
<ちょっとしたことで喧嘩になって…><主人公が風邪をひいて…>
<買い物途中の主人公が見たのは…>
<主人公の職場へと陽介が迎えに行くが、そこで見たものとは…>と。

視点が陽介と主人公で交互に展開します。
※主人公の職業がおぼろげにねつ造(笑)されてますが、
どうか広いお心で読んで頂けたら有難いです…(苦笑)


【9月14日(日)当日お品書き】


※大変申し訳ないのですが、ものによっては
片手も無い位の残部数となっております。
あらかじめ御了承下さい。


拍手[1回]











「あ、悠?」
「陽介」
向こう側から聞こえて来た声がやっぱり悠で、
俺は自然と顔がニヤけるのを感じる。
でも、俺がウキウキと出た電話の向こう側の声は
正反対に暗く沈んでいて、悠はため息と一緒に謝罪してきた。
「ごめん、陽介……今日も帰れそうにない」
「あーそっか……いや、いいって。気にすんな」
ああ、やっぱりか……と、小さな落胆。
実はここ数日、悠は仕事が忙しくて
帰宅もままならない状態だった。
『今日は帰れるって言ってたのになー…』なんて内心で
独り言ちると、それを察したのか悠が言った。
「本当、ごめん……」
「あ、いや……だから、気にすんなって」
『まぁ仕事だし、仕方ねーし。俺は大丈夫だから』と言うと
沈んだ声が一転、なんだか不貞腐れた様に枯れた。
「……本当に?」
「な、なにが??」
「……俺がいなくて寂しくない?」
「は!?」
突然変化のついた剛速球を投げられて、
俺はキャッチできないどころか球筋さえ見えない。
「え…えっと……悠?」
「俺は、寂しいんだけど……」
寂しくないかって? そんなの寂しいに決まってる。
悠の言葉を聞いた途端、ここ数日ほっとかれたこととか
言いたいこととかが、溢れてしまいそうになるんだけど、
なんとか気持ちを切り替えると俺は踏みとどまる。
「お、おま……そーいうのズルいだろ」
「……そうか?」
「そーだよっ!」
俺だって寂しい……でも本当に『寂しい』なんて言ったら
頑張ってる悠にみっともなく文句を言ってしまいそうだから。
なんとか我慢しているのに。
「し、仕事なんだろ! しょーがねーじゃん!」
つい強い口調になってしまう……ダメだダメだと
わかりつつ俺はそれを止めることが出来なくて。
「お、俺はお前いなくても、全然だいじょーぶだし!」
「……」
「全っ然ヘーキだし……超くつろいじゃってますし…っ」
俺はそう言いながらも頭を抱えるんだけど全く止まらなくて、
そんな俺の言葉を聞いた悠は吐き出す様に息をして言った。
「……ごめん、冗談だ。からかい過ぎたな。
……そうだよな、陽介なら俺がいなくても大丈夫か」
「え? え? ち、ちょっと待っ……」
「ありがとう、声が聴けて嬉しかった。じゃ、おやすみ」
そのまま逃げるみたいに切られてしまって。
残された俺は携帯を握りしめたまま呆然と立ち尽くし、
今更ながら悠の言葉の意図に気が付いた。
「ヤバい、やっちまった……」
悠からのわかりづらい甘えを、突っぱねてしまったんだと、
通話が切られたあとで気が付いた。










「絶対に帰る。お前のところにまっすぐに」
「っ……おまっ……そそ、そーいうことサラっと……」
「ん? ダメか?」
俺が陽介の顔を除き込むと
見えたのは真っ赤な顔してうつむく陽介で。
「ダメじゃない…っ…待ってっから、ちゃんと帰って来い」
「ああ、約束」
俺が言うと、陽介は嬉しそうに笑うから、何か喜ばせて
やりたくなって日曜の外出の予定を提案した。
俺の言葉に陽介は嬉しい半分呆れた半分と言った表情で言う。
「またそーやって…いいよ、悠と一緒にゆっくり出来れば」
「うん……でも、寂しくさせたし」
「まぁ、それはアレだ……」
「ん?」
「き、キスしてくれたし? 帳消しってヤツで」
「可愛いなあ、陽介は……」
「は!? ば、バカ! 可愛いとかゆーな!」
陽介は照れながらも嬉しそうに笑うから、それだけで疲れが
全部吹き飛ぶような気がしたんだけど、そういうこと
言ったらまた怒られそうなので、とりあえず今はやめておく。
帰ったら、どうなるかわからないけれど……。










「で……帰って早々寝込むのか、お前は」
「面目ない……」
帰宅してしばらくして悠を見ると、
なんだか様子がおかしかった。
問い詰めてみたら、どうやら風邪をひいた様だと。
「お前な、こーいうのって医者の不養生ってゆーんだぞ?」
「悪い……そうだ、これじゃカレー無理そうだな、ごめん」
「バカ、いいって。それよりちゃんと寝てろ」
大丈夫だと強がる悠を説き伏せ、追い立てる様に
ベッドへと寝かせると熱を測った。
電子画面に写った数値は風邪確定で、俺はため息を吐く。
「カレーって場合じゃねーだろ……ったく」
悠から飛び出した一言は、俺の手作りカレーが
食いたいって言った昨日の深夜の約束のことで。
あの約束を覚えていてくれたのはすげー嬉しいけど、
こんな状態になった悠に無理にまで食べて欲しいとは思わない。
「いや、俺の方がすごく楽しみにしてたし……陽介のカレー」
「はいはい、俺は幸せ者ですねーー。
カレーじゃなくてお粥なら作ってやっから」
「ああ、それもいいな……」
お粥を提案した途端、嬉しそうに柔らかく笑うから、
なんか久々にちょっとときめいちゃったりした。
だってさ、俺のお粥ひとつでそんな嬉しそうな顔されたら、
頑張っちゃいたくなるじゃん?
「お、お粥なら俺でも作れるしな!」
「……陽介、炊いた米じゃなくて、生米から水で炊くんだよ?」
「だーー! もう! わ、わかってますぅぅーー!」
久しぶりのこのやり取りが嬉しくてニヤニヤして
しまうから、堪えるために俺はワザとらしく文句を言う。
そのまま台所へといそいそと向かうと冷凍庫から取り出した
保冷剤をタオルで包み、悠の白い額の上に載せた。
「まぁ、俺に任せとけって!
ちゃんと看病してやるから。えっと……まずは…」
「……陽介、なんか嬉しそうだな?」
「へ!? そ、そんなことねーよ?」
唐突に投げられた言葉に、俺は驚いて固まってしまう。
「そうか? なんか生き生きしてる」
「そ、そんなわけねーだろ! 日曜の予定台無しだし!
これから色々大変だし!」
そうそう、日曜日、確か埋め合わせするって言ったよな?
でも、これじゃそれもお流れで……その話題を振った途端、
悠はまた申し訳なさそうに言った。
「そうか、そうだったな……ごめん、陽介」
「い、いや……それはそれでいいっつーか……」
「ん? 陽介?」
そう、それはそれで楽しみにしていたはずなのに。
なぜか俺は全然ガッカリしていない…勿論それが
どうしてだか、俺にはわかってた。
「だ、だからさ、俺がお前を完璧に看病するから!」
「うん?」
「だからさ……ちゃんと甘えろよ? いつも俺ばっか
甘えてるから、俺もお前の為に何かしてーから」
「陽介……」
悠はいつもポーカーフェイスで颯爽となんでもこなす
自慢の相棒なんだけど、ずっと一番傍にいたから
コイツの弱い時もダメな時も、俺は知ってる。
昨日の電話だって、きっとコイツはギリギリだったから
俺に甘えたくて電話かけて来てくれたんだと思うんだ。
でも、俺はちゃんと受け止めてやれなくて…だから、
今度こそ俺に甘えてちゃんと看病されて欲しい。
「いいか? ちゃんと、甘えるんだぞ?」
「わかった、約束する」
「お、おう……じゃ、俺は台所へ」
言い慣れないこと言ったせいか、気恥ずかしくて
悠の顔がまともに見られない。
火照った頬を持て余しながら立ち上がり
台所へと向かおうとすると、ふいに手を掴まれた。
「ん? 悠、どした?」
「早速甘える。寂しい。もう少しでいいから傍にいてくれないか?」







「ええと、足りないものはこれでOKかな」
風邪から回復した数日後、日用品等を買いに、
近くにスーパーへと買い物に来ていた。
色とりどりの商品が棚の上まで陳列されているのを見ると
八十稲羽のジュネスを思い出しとても懐かしくなる。
確かあんな棚の辺りで、よく勤務中の陽介と会ったな。
思い出に浸りつつ出口を目指そうと一歩踏み出すと、
向かい側の棚から聞き覚えのある高めの声が、聞こえて来た。
「よっと! これって、こっちでいいんですか?」
「あ、はい! そうですそんな感じで……
すみません、お客様にお手伝い頂いてしまって……」
棚の隙間から見ると、そこには少しクセの強い
ロングヘアーの女性店員がいて、その隣には予想通り陽介がいた。
「あれは……」
だが、俺は女性店員の姿を見て俺は絶句する…あれは……。
俺が絶句したまま動けないでいると、向かい側では陽介が
手際よく次々に仕事を片付けて行っていた。
「じゃ、ここ並べますね」
その手には重そうな調味料のケースが握られている。
どうやら女性が持ち上げるには重すぎるソレを
自ら引き受けた様で、慣れた手つきで目の前の棚へと
目的の品物を陳列していくと苦笑いしながら言った。
「気にしないで下さい。こーいうの慣れてるんで」
「慣れてるんですか?」
「え、ええ……あ、あはは……」
誤魔化すように笑う仕草に陽介にとっては決していい思い出
だけじゃなった日々を思い出し、俺は独り言ちた。
「そうやって、貧乏くじもいっぱい引いたのにな……」
相変わらずのお人好しと、苦労性ぶりなんだけど、
全然変わらない人となりに俺は自然と笑顔になる。
俺がそんなことを考えている中、陽介は他も見つけた様で
店員に一言断ると瓶詰の清涼飲料水が1ダースほど入った
重そうなケースを要領よく持ち上げ次々と陳列していった。
「お、お客様…っ」
「この下の棚でいいんですよね?」
「あ、はい……でも…っ」
「他はありますか?」
戸惑う店員を尻目に、陳列だけにとどまらず
目についたもの全てを片付けていく。
その様子に、集まってきた女性店員たちが思わず声を上げた。
「お、お客様、もう大丈夫です」
「それは、私共の仕事ですから…っ」
「え? あっ……す、すみません……」
その声で気が付いたのか、やっとのことで陽介の手は止まり、
気恥ずかしそうに頭を掻くと、店員へ空のケースを返す。
「すみません、つい……」
「いえ、大変助かりました」
「ありがとうざいます」
深々とお辞儀をされ感謝される。
そんな自分に慣れていないのか、苦笑いしながら
陽介は逃げる様に棚を離れた。
そのまま俺のいる棚の方へと歩いて来た陽介へ、
俺はやっと聞こえる程度の小さな音で拍手する。
「さすが、陽介」
「へ? 悠!? な、なんでいんだ!?」
「買い物です」
「そ、そっか……」
どうやら気恥ずかしいのか、明後日の方向を向いて
やり過ごそうとするから俺はニヤリと笑うと言った。
「流石の手並み。お疲れ様でした」
「み、見てたんなら止めろよ!」
「ダメだったのか?」
「だって、あの人たちの仕事に割り込んじまったし……」
『あーいうのは店のシフト管理者側がだな……』と愚痴る。
そして何かを言いかけると、唇を噛みしめ苦々しく笑った。
「まずかったよな……仕事取っちまって」
「まぁ、いいんじゃないか?」
『悪いことじゃないだろ』と言うと、複雑な表情で黙り込む。
俺も色々と考えつつも、そのまま何も言わないでいると、
陽介が懺悔みたいな口調で詫びて来た。
「ごめん……さっきの店員さ、なんとなく先輩に似ててさ」
「……そうか、別に謝らなくても」
「いや、ダメじゃん? お前がいるのにそーいうのって
別に変な意味ねーんだ。ただちょっとさ…ほっとけなくて…」
ああ…やっぱり…俺だって気が付いてた、でも言わなかった。






金曜日の十二時ごろ悠からメールがあった。
『今夜はどこかで待ち合わせして、外食しないか?』って。
どうやら先週のことを未だに気にしているらしい。
それを見て即OKしてしまった自分に苦笑いするんだけど、
本当に久しぶりの約束だったから素直に嬉しくて。
「へへ……じゃ、行きますかー」
仕事終わり……荷物を持つと、俺は悠の職場へと出発する。
今日は比較的スムーズに仕事が片付いて、俺の方が少し
早目に上がれたから突然行って驚かせてやろうと
悠の職場へと迎えに行くことにした。
弾む様な気持ちのまま歩くから足取りが軽い。
目的の病院へと辿り着き迷わず正面玄関から入ると、
悠の勤務する病棟へと入って行った。
「えっと、こっちだったな」
ナースステーションを横目で見て、悠がいないことを
確認すると、そのままそこを通り過ぎ廊下を見回す。
すると案外早く悠の背中を廊下の奥で見つけ、声を掛けよう
と俺が手を上げると、悠は女性の看護師と会話中の様だった。
「鳴上先生、ちょっとよろしいですか?」
「え? はい、なんでしょう?」
看護師は呼び留める為とは都合のいい言訳だと思ってしまう位に、
悠の腕を胸元へと密着させて廊下の奥へと入っていく。
「ちょ……お、おい」
ああもされては、気にならないわけがない。
まさかまさかと思いつつ俺は悠に気づかれない様に
壁沿いに近寄ると、会話を聞こうと耳をそばだてた。
「鳴上先生、今夜お暇でしたらいかがですか?」
「ああ、すみません。今夜は先約が……」
なんと、ホントのお誘いの場面に出くわしてしまった!
勿論、職場では俺達のことは言って無いだろうし、
悠みたいなヤツだったらお誘いなんていっぱいあるだろうし。
わかってはいたんだけど突然沸いた様な展開に、俺はまるで
縫い付けられてしまったかの様にその場から動けない。
そんな俺を尻目に、看護師は更に食い下がって来た。
「でしたら明日は? 素敵なお店見つけましたの」
「えっと、それは……」
「ぜひ、先生とご一緒させて頂きたくて」
看護師から悠へと向けられたのは笑顔なんだけど、
それと同時に『断るな』という無言の威圧さえ感じて。
言葉自体も上品な言い回しなんだけど、なんかとなく上から
目線の様だったから、俺は当事者でもないのにカチンときた。
バカバカーー! そんなのガツンと断れよ!
そんなことを考えながらジリジリしていたら、
いつの間にかこちらに気づいていた悠と目が合ってしまう。
『ま、まずい……』
悠が、普段あまり見せないキョトンとした表情をして
こちらを見て固まっているから、俺は一番いちゃいけない
場面に出くわしていることを再確認して後ずさる。
な、なんか浮気現場目撃とゆーか…
いや、浮気って程じゃねーんだけど。いやいや、でも~~
俺が居心地の悪い空気に耐えかねて、踵を返し逃げ出そうと
すると、それを察したのか悠はまるで『そこにいろ』と
俺を呼び留める為の様に彼女に言った。
「すみません、今夜と明日は彼と先約があるので」






こんな感じで~~。
何卒よしなに。
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